- 「動線」を最優先する:キッチンからパントリーへの距離は最短に。
- 「収納量」より「使い勝手」:奥行きは浅く、中身が見渡せる工夫を。
- 「目的」を明確にする:何をどこに置くかを決めてから広さを決める。

パントリーの「後悔」はなぜ起きるのか?よくある失敗例
家づくりにおいて、パントリーは「あれば便利」の代表格です。しかし、実際に住み始めてから「作らなければよかった」「もっとこうすればよかった」と感じるケースも少なくありません。まずは、多くの施主様が直面する失敗のパターンを知っておきましょう。
奥行きが深すぎて「死蔵品」になってしまう
パントリーの棚板を深くしすぎると、奥にしまったものが取り出しにくくなります。結果として、奥に入れたストック品を忘れてしまい、賞味期限切れの食材が溜まっていく……という負のループに陥りがちです。
通路が狭く、すれ違いがストレスになる
パントリーを「ウォークイン(人が入れる)」タイプにした場合、棚の配置によっては通路が極端に狭くなります。キッチンでの作業中に家族が後ろを通れない、あるいは荷物を持って入ると身動きが取れないといった不便さが、日々の小さなストレスとして積み重なります。
湿気やニオイの対策不足
特にキッチン横に設ける場合、換気が不十分だと湿気がこもりやすくなります。常温保存の野菜や乾物にとって、湿気は大敵です。また、ゴミ箱を置く場合はニオイ対策も不可欠ですが、ここが疎かになるとキッチン全体の清潔感を損なってしまいます。
パントリーの種類と選び方:あなたの暮らしに合うのはどれ?
パントリーには大きく分けて3つのスタイルがあります。それぞれの特徴と、どのような暮らしに向いているかを整理しましょう。
1. 壁面収納型(カップボード一体型)
キッチンの背面に棚を設けるスタイルです。扉を閉めれば見た目がすっきりし、キッチンから振り返るだけで物が取れるため、動線が非常にスムーズです。
- 向いている人:あまり広くスペースが取れない方、家事効率を最優先したい方。
2. 通路型(ウォークスルー型)
キッチンと他の部屋(洗面室や玄関)をつなぐ動線上に設けるスタイルです。買い物帰りに玄関から直接パントリーへ荷物を運び込めるため、家事の時短効果は抜群です。
- 向いている人:買い物後の荷物運びを楽にしたい方、回遊性のある間取りを好む方。
3. 独立型(ウォークイン型)
小部屋のように独立したスペースです。棚をL字やU字に配置でき、収納力は最大級。季節家電や大きな調理器具も余裕を持って収納できます。
- 向いている人:ストックをたくさん持ちたい方、キッチンを常にモデルルームのように美しく保ちたい方。

失敗しないパントリー設計の「5つのチェックポイント」
理想のパントリーを実現するために、設計段階で必ず確認してほしいポイントをまとめました。
- 棚板は「可動式」にする:収納する物の大きさは年々変わります。高さ調整ができる棚板は必須です。
- 奥行きは「30cm〜45cm」を目安に:食品のストックなら30cm程度が最も取り出しやすく、無駄がありません。
- コンセントを配置する:将来的に小型家電(精米機やコーヒーメーカーなど)を置く可能性を考慮しましょう。
- 扉の有無を検討する:扉がないと出し入れは楽ですが、散らかりが見えます。ロールスクリーンなどで「隠す」選択肢も有効です。
- 照明計画を忘れずに:奥までしっかり明るい照明を配置しましょう。センサーライトにすると、手が塞がっている時に非常に便利です。
専門家が教える「理想の配置」と「動線計画」
パントリーは単なる「物の置き場」ではなく、「調理の流れを支える装置」です。最も重要なのは、冷蔵庫・コンロ・シンクとの位置関係です。
キッチンで料理をする際、「冷蔵庫から食材を出し、パントリーから調味料を取り出し、シンクで洗う」という一連の動作が、最短距離で完結する配置を目指しましょう。特に、パントリーの入り口がキッチンの作業エリアを遮らないよう、間取り図上で「動線の交差点」にならないように工夫することが大切です。

パントリーに関するQ&A
まとめ:あなたの「暮らしの解像度」を上げよう
パントリーの間取りで後悔しないための最大の秘訣は、今の暮らしを客観的に見つめ直すことです。
「どんな食材をどれくらいストックしているか?」
「買い物から帰ってきたとき、どんなルートで物を置いているか?」
「キッチンで作業しているとき、何がどこにあれば一番楽か?」
これらを具体的に書き出すだけで、あなたに必要なパントリーの形が見えてくるはずです。CABIN KRAFT STUDIOでは、どのような収納計画が自分たちのライフスタイルに合っているのか、中立的な立場から整理するための診断サービスを提供しています。
家づくりは、正解を探す旅のようなもの。誰かの真似をするのではなく、あなたとご家族にとっての「心地よさ」の基準を、ぜひ大切にしてください。
